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米朝軍事衝突回避のために市民の声を

米朝軍事衝突回避のために市民の声を
2017年8月19日
平和に生きる権利の確立をめざす懇談会(へいけんこん)

 米朝間の緊張がかつてなく高まり、核兵器使用さえ言及されています。
 今回の危機は、朝鮮が国連安保理決議に違反して核・ミサイル開発を進めたことからだと言われます。しかし米国は冷戦時代から朝鮮を核攻撃する手段を持ち続け、21世紀に入ってからもミニットマンⅢ、トライデントⅡD5など核搭載可能な弾道ミサイルの発射実験を繰り返し行ってきました。また今年3月からの米韓共同軍事演習キーリゾルブ・フォールイーグルでは、作戦計画5015のもと朝鮮首脳の「斬首作戦」を含む演習を行ったと報道されました。
朝鮮が頻繁に核・ミサイル実験を行っているのは、米国と対等な立場に立ち、現体制の維持を保障させ、休戦協定のままの朝鮮戦争を終結させたいからでしょう。
 どちらかが先制攻撃をしない限り戦争にはなりませんが、挑発が続くかぎり偶発的衝突は起こり得ます。いま戦争を回避するためには、米朝どちらが悪者かを論じることが大事なのではありません。米朝が互いに核使用可能性を含む威嚇・挑発行動をやめ、交渉の場につくことが大事です。米朝会談を実現させ、先制攻撃をしない、先制攻撃とまぎらわしい実験・演習をしない、朝鮮戦争を終結させるための6カ国(米朝中ロ韓日)協議を開始する、という協約を結ばせることが必要ではないでしょうか。
 本来、核攻撃の惨禍を経験した日本は、核戦争回避・核廃絶のための国際的努力の先頭に立つべきでした。ところが安倍政権は米国の「核の傘」のもとに立ち、朝鮮を威嚇し続ける米国トランプ政権に追随しています。そして安保法制によって抑止力が強化され日本の安全保障環境は改善するという論理は、いま完全に破綻しています。
 私たち市民は日本国憲法のもと「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認」します。国連平和への権利宣言のもと「すべての人は平和を享受する権利を有する」ことを確認します。私たちはトランプさん、金さん、そして安倍さんが、米朝対話による戦争回避のため最大限の努力をされることを望みます。
 米朝軍事衝突回避のために市民の声をあげましょう。
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核兵器と憲法 日本と朝鮮 核戦争の危機をどうみるか

ご案内
公益財団法人 政治経済研究所(鶴田満彦 理事長)は、
このほど 公開研究会を開催します。どうぞおでかけください。

報告者:浦田 賢治
政治経済研究所監事
早稲田大学名誉教授
国際反核法律家協会副会長

論題:核兵器と憲法 日本と朝鮮:核戦争の危機をどうみるか

とき:2017年9月9日(土)午後2時から5時ごろまで

ところ:早稲田大学
新宿区戸塚町1- 104
早稲田キャンパス:9号館5階第一会議室(法学部会議室)
地下鉄東西線早稲田駅下車 徒歩約5分

事前申し込みは:50名まで
政治経済研究所
136-0073 東京都江東区北砂1丁目5-4
http://www.seikeiken.or.jp
e-mail:office @ seikeiken.or.jp

いま、「核兵器と憲法」の関わりを、どういう視点で読み解けばいいのか。

日本の「ヒバクシャ」の働きが、ようやく核兵器禁止条約のなかに書き込まれた。だが日本政府が、その国連会議をボイコットしたのは、日本国憲法に反する行為ではないのか。

では、北朝鮮のいう「核大国化」とは何か。これは日本が「核攻撃される脅威」だろうか。安倍政権が「対話」を拒否して「力」に頼るのは、正しい対応だろうか。

 ヒロシマ・ナガサキの惨禍の後、憲法9条が制定された。米国が世界の脱植民地化をすすめた。だが「憲法70年」のいまも、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は日本と国交がない。朝鮮戦争のあと米国とも講和条約を結べないままになっている。
 
日本の知識人として、こうした問題の研究成果を発表したい。(浦田賢治)

安倍改憲策動の現在

安倍改憲策動の現在
大内 要三(日本ジャーナリスト会議会員、ねりま9条の会世話人)

1.安倍首相「2020年までに改憲」発言

 安倍首相は憲法記念日の5月3日、ふたつの媒体で、東京オリンピック開催の2020年までに憲法を改正したいとの意向を表明しました。
 ひとつは「読売新聞」です。4月26日に約40分にわたって行われた単独インタビューを、5月3日付の紙面に掲載しました。1面トップ記事のリードは以下のとおりです。
「安倍首相(自民党総裁)は、3日で施行70周年を迎える憲法をテーマに読売新聞のインタビューに応じ、党総裁として憲法改正を実現し、2020年の施行を目指す方針を表明した。改正項目については、戦争放棄などを定めた現行の9条1項、2項を維持した上で、憲法に規定がない自衛隊に関する条文を追加させることを最優先させる意向を示した。自民党で具体的な改正案の検討を急ぐ考えも明らかにした。」
 首相官邸で行われたインタビューであることから、肩書きも「首相」が先でカッコして「自民党総裁」になっています。
 同じインタビューでは、9条以外に高等教育までの教育無償化と、緊急事態条項についても言及しています。
 同日の「読売新聞」は社説「自公維で3年後の改正目指せ 『本丸』に着手するなら戦略的に」を掲げ、御用新聞としての姿勢を明確にしました。
 もうひとつの安倍改憲発言は、同じ5月3日に東京の砂防会館で開催された「第19回公開憲法フォーラム」の冒頭に上映された、読売インタビューとほぼ同内容のビデオメッセージです。会場には公明・維新・民進各党の国会議員も出席しました。また全国40箇所の同様なフォーラムにもインターネットで中継されました。主催者は民間憲法臨調と「美しい日本の憲法をつくる国民の会」ですが、前者は改憲をめざす知識人によるシンクタンク、後者は国民運動団体です。後者の共同代表は櫻井よしこ(ジャーナリスト、赤坂氷川神社境内に借地した豪邸に居住)、田久保忠衛(国際政治学者、日本会議会長)、三好達(元最高裁長官、日本会議名誉会長)の3氏です。
 この安倍改憲発言について5月8日の衆議院予算委員会で民進党の長妻昭議員が質問したのに対して、首相は「メッセージは総裁、国会では首相」と使い分け、「詳しいことは読売新聞に書いてある」と答えず、浜田靖一委員長(自民)から「不適切」と注意を受けました。
 安倍首相は9条加憲を言っても「どのように記述するか議論を」と条文化については語っていないので、どこまで深い考えがあるのか定かでありませんが、9条3項加憲論の発案者、リライト人を推定することは可能です。
 発案者は安倍ブレーンで日本政策研究センターの伊藤哲夫氏でしょう。同センター発行『明日への選択』2016年9月号に論文「『三分の二』獲得後の改憲戦略」を書いています。また5月2日には同センターから『これがわれらの憲法改正提案だ 護憲派よ、それでも憲法改正に反対か?』と題する本を岡田邦宏・小坂実両氏との共著で出版、ここで「自衛隊の存在を憲法に明記しよう」と主張しています。
 またメッセージの文章を練り上げたのはナベツネこと渡辺恒雄・讀賣新聞主筆らでしょう。インタビュー前に首相と会談、要するにリハーサルをしています。

2.安倍改憲発言の問題性

 現首相が時と内容を明示して改憲意向を表明したのは初めてのことで、明らかに憲法99条違反です。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」とあります。だから首相と自民党総裁を使い分けたのですが、分けられるはずがありません。
 また改憲発議は国会の権限ですから、三権分立の原則からいえば行政の長が憲法改正を言い出すのは憲法96条違反で越権です。「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。」とあります。
 さらにいまも生きているはずの自民党改憲案と矛盾します。党内での根回しなしの改憲発言は党首独裁を示すと思います。
 2012年4月27日発表の自民党「日本国憲法改正草案」は9条改正をどのように書いていたか。同草案は日本国憲法第2章のタイトル「戦争の放棄」を「安全保障」とし、9条1項の「戦争放棄」は維持するものの9条2項の「戦力不保持」「交戦権否認」を抹殺、「9条の2」に「国防軍保持」と「国防軍審判所」を明記していました。今回の安倍改憲案では9条1項、2項はそのまま残して、自衛隊を国軍にしなくて良いことになります。
 要するに今回の安倍改憲発言は、国軍創設から自衛隊認知にハードルを下げての改憲、という癖球です。これならば自公民の協力態勢が比較的容易にできるし、反対する国民もそう多くはない、なにより「自衛隊違憲」の声を抹殺できる、と踏んだのでしょう。
 それにしても安倍改憲論には一貫性がありません。2007年には国民投票法を成立させ10年改憲をめざしましたが、参院選で惨敗して挫折、首相を退陣しました。13年には憲法の変え方を変える96条改憲を言い出しましたが、裏口入学と批判されこれも挫折しました。そして当面は改憲が困難なので、14年に解釈改憲の閣議決定をし、翌年戦争法で自衛隊の海外派兵を限定的ながら可能にして米国の要求に応えました。今回の新提案は、ともかくまず改憲の実績をつくりたい、国民が改憲慣れすれば次もある、という目論見です。
 それにしても2020年の東京オリンピックを「日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけ」とする、要するに国威発揚につかう政治利用は、オリンピック憲章に反するのではないでしょうか。同憲章50条は「政治的、宗教的、人種的プロパガンダ」を禁止しています。1936年ベルリン・オリンピック、1940年幻の東京オリンピックと同じです。
 また9条以外のテーマでは、高等教育無償化は明らかに憲法を改正せずとも可能です。9条単独の改憲では目立ちすぎるし、他党を取り込むにも他のテーマと抱き合わせにするのが良いのでしょう。

3. 9条3項加憲の意味

 これまでも政府統一見解では自衛隊は合憲でした。自衛隊法と防衛庁設置法が公布されたのは1954年6月9日ですが、その半年後の12月22日、衆議院予算委員会で鳩山内閣統一見解として大村清一防衛庁長官が次のように答弁しました。
「憲法は戦争を放棄したが、自衛のための抗争は放棄していない。……自国に対して武力攻撃が加えられた場合に、国土を防衛する手段として武力を行使することは、憲法に違反しない。」「自衛隊のような自衛のための任務を有し、かつその目的のため必要相当な範囲の実力部隊を設けることは、何ら憲法に違反するものではない。」
 自衛隊は国を守るための必要最小限の「実力」だから9条2項の「戦力」にあたらず、合憲だ、という論理です。以後、自衛隊は「専守防衛」でやってきました。建前上は現在でもそうで、16年版『防衛白書』では「安全保障・防衛政策の基本」を次のように書いています。
「これまでわが国は、憲法のもと、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とならないとの基本理念に従い、日米安保体制を堅持するとともに、文民統制を確保し、非核三原則を守りつつ、実効性の高い統合的な防衛力を効率的に整備してきている。」
実際には2014年7月1日の閣議決定で限定的な集団的自衛権行使を認め、翌年に戦争法を制定しましたから、制限的海外派兵も合憲とされています。
「我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理にもとづく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至った。」
「至った」わけですから、ここであきらかに判断が変わったわけです。
 憲法9条の条文内容に則して3項加憲論を見ます。
 9条1項の「戦争放棄」は日本国憲法に独自のものではなく、すでに1928年のパリ不戦条約、1945年の国連憲章で戦争は国際法違反になっていますから、国際常識に反して9条1項を改正しようという人は誰もいません。
 9条2項「戦力不保持」は、すでに自衛隊合憲の政府見解で実際には形骸化しており、国際的にも自衛隊は軍として認知されています。1990年10月18日の衆議院本会議で、中山太郎外務大臣は次のように答弁しました。
「自衛隊は……通常の観念で考えられます軍隊ではありませんが、国際法上は軍隊として取り扱われておりまして、自衛官は軍隊の構成員に該当いたします。」
 9条2項の「交戦権否定」はどうか。戦争法で限定的集団的自衛権行使を認め、制限的海外派兵をして駆け付け警護もするわけですから、限りなく形骸化しています。
 改憲をしなくても実態としてはここまでできており、かつて米国側からの日本への要求書「アーミテージ・ナイ報告」をまとめたジョセフ・ナイ教授さえ、今は日本の改憲は不要と言っている。わざわざ9条に3項を追加する改憲の必然性は低いはずです。ということは9条3項加憲提案は単なる現状追認、自衛隊認知にとどまるものではないということです。自衛隊違憲の声を絶滅させるとともに、戦争法廃棄の声も消し去り、集団的自衛権行使の限定を取り払い、海外派兵の制限を取り払う。それが意図されているのだと思います。
 安倍9条3項加憲提案が、条文案を示さず「自民党で具体的な改正案の検討を急ぐ」と丸投げしているのが曲者です。どのような任務・性格を条文に書き込むのか。すでに「防衛計画の大綱」に書かれているような「我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定を追求しつつ、世界の平和と安定及び繁栄の確保」とでも書き込めば、「専守防衛」は完全に吹き飛んでしまうでしょう。名称は自衛隊でも軍隊そのものになります。

4.出ると負けで後がない安倍首相

 この間、安倍政権の実績はどのようなものだったでしょうか。箇条書きで挙げてみます。
 ・アベノミクスは刀折れ矢尽きた 無理やり国会を通したTPPはどうした
 ・外交に伸展なし 「北方領土」は 拉致被害者は 韓国少女像は 尖閣問題は 米国以外の  近隣国・地域とはすべてトラブルを抱えたままではないのか
  宗主国なら民主党オバマでも共和党トランプでもただちに尻尾を振るのか
 ・戦争法で安全保障環境は好転したか 戦死者を出す危険が増えただけではないか
 ・原発は 沖縄は 
 ・森友学園・加計学園問題は 友達ファーストの奢りではないのか
 ひとつのテーマで追い込まれると次のテーマを提示して目をそちらに引きつけ、マスコミの応援を得て逃げるのが安倍首相の常套手段でした。たくさんある地雷のどれを踏んでも安倍政権が終わってしまって不思議ではない状況ですが、これまではうまく地雷原を抜けてきた。憲法は究極のテーマであって、後はありません。
 
5.スケジュールはタイト

 しかも「2020年まで」と言ってしまった。スケジュールはかなりタイトです。確認してみましょう。
 17年5月26-27日 タオルミーナ・サミット(イタリア)。共謀法でも加計学園問題でも国会が緊張しているときに、出かけて行っていいのかな、という気もしますね。安倍夫妻が手をつないでタラップを降りるか、というゴシップ的興味もありますが、とにかく健康には十分気をつけられて無理をされないようにと思うばかりです。
 17年6月18日 国会会期終了。日曜日ですからじっさいにはこれ以前の16日で終わるのが常識的でしょう。積み残しになりそうな重要課題はたくさんあります。会期延長をしたいところでしょうが、
 17年7月2日 都議会議員選挙。小池都知事に押され、公明党がそちらに行ってしまった都議会ですから、自民党は苦戦です。党幹部や国会議員はこちらの応援で忙しくなります。
 18年9月 自民党総裁選挙です。17年3月の党則改正で総裁任期は「連続2期6年」から「連続3期9年」となったので、安倍総裁が3選されれば任期は21年9月までという長期にわたります。いくらなんでもここまでには念願の改憲はできる、という含みがあるのでしょう。しかしこの前に、
 18年12月13日 衆議院議員任期満了。いくら引き延ばしても、これまでには総選挙を実施しなければなりません。改憲派がまた国会の2/3議席を確保できるかどうかはたいへん危ういところで、だからこそ総選挙までに改憲国会発議までは済ませておきたいと安倍首相は考えているでしょう。また、
 19年1月 天皇退位、改元? という大問題があります。元日は皇室行事が多い日ですから、元日改元は分かりやすくても現実にはいかにも無理、という意見もあります。天皇ご本人の意向を確認したうえでのスケジュールなのか、疑問です。
 19年7月28日 参議院議員任期満了。ここまで現在の政党地図がそのまま維持される保障は何もありませんね。そして
 19年10月 消費税率引き上げ。これまでに日本経済は好転しているでしょうか。
 19年4月25日 練馬区議会議員任期満了。というのもありますが、これは国政に影響はないでしょう。そしていよいよ
 20年7月24日-8月9日 東京オリンピック です。

6.改憲手続きの確認

 このスケジュールのもとで改憲実現をしようとすれば、国会法や国民投票法で決まっているルールがあります。
 まず衆議院100人以上、参議院50人以上の議員が憲法改正原案を発議します(国会法68条の2)。もちろん自民党内で憲法改正原案の合意ができ、改憲派各党間での合意ができていないと原案作成自体が不可能ですが、まとまれば人数については必ず確保できるでしょう。
 次に衆参各憲法審査会が改憲原案を審査します(国会法102条の6)。審査会の過半数賛成で憲法改正原案が成立します。現在、衆院憲法審査会50人のうち改憲勢力(自民・公明・維新)は37人です。参院憲法審査会では改憲勢力は45人のうち32 人。強引に押し切れば過半数賛成を得られますが、現状では審査会は少数会派も対等に扱い、ていねいな論議をしています。これは自民党憲法改正推進本部がそのような無理をしない対応をしているからで、とても憲法改正原案の審査をする状況にはありません。しかし安倍加憲法提案メッセージでは「自由民主党は……憲法審査会における『具体的な議論』をリードし、その歴史的使命を果たしてまいりたい」と意気込んでいます。
 改憲原案が審査会を通って改憲案となり国会に提出され、審議がなされた後、衆参両院本会議で2/3の多数賛成で改憲発議が行われます(憲法96条)。数の上では改憲派の自民・公明・維新が2/3多数を確保していても、国会審議は当然紛糾しますし、院外の市民運動は各議員の地元で、こんなものに賛成したら次の選挙で当選できない、という状況をつくるでしょう。
 それでも改憲案が国会を通り改憲発議となりますと、最終的に決めるのは国民ですから、国民投票が行われます。
 国民への改憲案周知は国民投票広報協議会が行います(国民投票法11条以下)。同協議会は衆参各10人の国会議員で構成されますが、議員数で各会派に割り当てます。議員総数の1割以下の議員数しか持たない会派は連合して1名枠を確保するのでしょうか。この広報評議会が国民投票30日前までに公報を作成します。ここには憲法改正案、新旧対照表、賛成意見、反対意見などが掲載されますが、国民が読んで判断する期間は約1か月だということです。
 国民投票は国会の改憲発議から60日以後180日以内に行われます(国民投票法2条)。この間、国民投票運動つまり改憲反対・賛成の運動が自由にできるかというと、公務員・教育者などに制限があり、罰則もあります。
 国民投票の結果が開票されると、有効投票総数の過半数賛成で改憲の成否が決まります。どんなに投票率が低くても。
 というように、基本的には日本国憲法は改正のしにくい憲法です。だからこそ70年間にわたっていちども改正されなかった、改憲派は何度も挫折してきたわけです。しかし近年の国会では自公合意のもとに次々と悪法を通してきた実績がありますから、油断はできません。

7.国会で改憲多数は可能か

 では、各党の態度はどうでしょうか。
 維新は16年3月に「日本維新の会 憲法改正原案」で憲法改正を提案しています。①幼児期から高等教育にいたる学校教育の無償化 ②自治体は基礎自治体及び道洲とする ③法令の合憲性を判断する憲法裁判所の設立 の3点で、条文案も示していますが、9条改正については積極的ではありません。安倍提案は高等教育無償化を言うことで維新を取り込むつもりなのでしょう。
 公明の憲法政策はもともと「加憲」が基本です。戦争法に賛成したくらいですから、自衛隊認知の9条3項加憲に反対する理由がありません。国政選挙では自民との選挙協力なしの当選は不可能、これは自民の側も同じです。5月3日の安倍改憲発言に対してマスコミからコメントを求められた北側一雄副代表は「理解できる」と答えました。
 民進は『安倍政権のもとでの改憲に反対」が基本姿勢で、このスタンスから戦争法に対して、また参院選でも市民・野党共闘に参加してきました。もともと寄り合い所帯としての党は危うい統一を保ってきましたが、いまこの基本姿勢をめぐって党内に深刻な対立が生じています。
 細野豪志前代表代行は今年4月号の『中央公論』誌(読売新聞系)に3項目の「改憲私案」を発表しました。9条改憲はこの3項目にはありませんが、同論文の中では「将来的には、自衛隊を憲法に位置付けることを検討すべき」と主張しています。彼は意見の違いから代表代行を辞任しました。前原誠司元代表は16年の代表選で、憲法に自衛隊の位置づけがないことを問題視しています。少し古い話ですが枝野幸男議員は13年10月号『文藝春秋』に「憲法九条 私ならこう変える 改憲私案発表」と題する論文を発表しています。軍事力の保有、集団的自衛権の行使、国連のもとでの多国籍軍への参加を、と明快です。
 蓮舫代表は都議選の結果があまりにひどければ辞任せざるを得なくなるでしょうか。安倍政権は民進党の分裂を心から願っているに違いありません。市民・野党共闘は民進党が安心して「安倍政権のもとでの改憲反対」の基本姿勢を維持していけるよう、世論の安定多数である必要があると思います。
 そして自民。まず党内をまとめないと改憲原案もできないですね。小選挙区制のもとで党公認を得るためには安倍首相に反逆はできないため、派閥再編の動きも「安倍後」を想定して、安倍加憲に反対の動きは大きくはならないようです。国軍創設から自衛隊認知にハードルを下げていいのか、という党内からの反乱は、9条3項加憲論がそもそも日本会議発の「大迂回戦術」であるために、難しいようです。安倍総裁はまず憲法改正推進本部を刷新することから始めるのではないでしょうか。
 いずれにしても、今国会はあまりにも多くの重大課題をかかえたまま終盤になだれこみます。ここをどう乗り切るか、都議選がどうなるかで状況は変わってくるでしょう。

8.対抗軸をつくる

 安倍首相も、改憲が容易なことではないと覚悟しているはずです。「国民的な議論が盛り上がっていかなければこの目的は達成できない」と言っています。
 ただ、ハードルを下げた(ように見える)ことで、世論は安倍改憲反対多数ではないという現状を直視する必要があります。とりあえず目くらましは成功しているのです。5月中旬、つまり安倍首相の9条3項加憲提案がなされた後の各社世論調査で(それぞれ調査方法は少しずつ違いますが)、安倍改憲賛成は、朝日41%、讀賣53%、産経55.5%、NHK32%です。
 改憲阻止の対抗軸をつくるいちばんの肝は、現与党支持者や自衛隊員・家族まで含む市民・野党共闘を前進させ憲法論議を活発にさせて、個々の選挙に勝利していくことです。そのうえでは各年代に合った宣伝方法が必要でしょう。
 また改憲阻止層の理論武装も必要です。いちばん大事なのは「自衛隊をどうする」という議論ですが、安倍首相が認知させようとしている自衛隊がどういう実態であるかの認識が必要です。
 ひとつ。戦争法が成立したことによって、自衛隊は専守防衛は名ばかりで海外派兵をすることが可能になりました。駆け付け警護で戦闘行為もします。
 ふたつ。災害派遣は自衛隊の主要任務ではありません。主要任務はあくまでも国土防衛と治安維持であって、災害対処は「従たる任務」です。そして米国との「防衛協力ガイドライン」によって大規模災害対処も自衛隊と米軍の協議の上で行うことになっており、東北でも熊本でも日米共同作戦司令部の災害対処版が稼働しました。このシステムは実戦でも使えるものであり、災害派遣が有事対処の演習となったのです。日本は自然災害の多い国ですから災害対処の部隊は必要でしょうが、それが軍隊組織として重武装している必要はまったくないと思います。
 みっつ。先ほど申し上げたように自衛隊の主要任務は国土防衛と治安維持です。60年、70年の安保闘争で、自衛隊は「暴徒鎮圧」のため治安出動の準備をしていました。有事あるいは有事が想定されるとき、戦争反対の声を武力で弾圧するのは自衛隊の役目です。特定秘密保護法が制定され、共謀法が成立しようとしているとき、治安出動以前から日常的に警察とともに自衛隊が一般市民を監視する態勢が強化されるのではないでしょうか。
 よっつ。では敵が攻めてきたとき自衛隊は国民を守ってくれるのか。国民保護法の規定では、有事の住民保護は自治体の役目です。自衛隊は敵と戦うのに忙しくて個々の住民を助ける余裕はありません。
 このような自衛隊でいいのかという疑問を封印するような、あるいは限定的集団的自衛権行使、制限的海外派遣を全面化するような、そういう9条3項加憲をさせていいのか。いいはずがありません。メディア報道に流されず、9条の会を大きく強くしていきましょう。

(2017年5月25日 ねりま9条の会拡大世話人会での報告に加筆)

福島原発事故から6年 大阪集会のお知らせ

 2011年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所事故から6年目を迎えようとしている。事故原発の収束・廃炉は遅々として進まずロードマップは度々書き換えを余儀なくされている。そうした中で福島県は県内外で行ってきた自主避難者向け住宅の無償提供支援を、3月末で打ち切るという。
 原発被災地では同時期、帰宅困難区域を除く全域で避難指示が解除される。福島原発行動隊は、現在のエネルギー政策が続く限り「福島事故規模」の再発があり得ると捉え、昨年の10月に「放射線被ばくに備えよう」というシンポジウムを東京で開催した。
今度は大阪で同種の集まりを企画している。概要は以下の通り。
 原発再稼動が次々と行われる中で行動隊の心配が杞憂に終わることを願っている。

講演と語りの会
   東京電力福島第1原子力発電所事故から6年 
   教訓を学び、放射線被ばくに備えよう


▽日時 3月19日(日)午後2時から5時(開場は午後1時30分)
▽会場 うめだ総合生涯学習センター 第1研修室(ホール)
      大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪駅前第2ビル5階 
▽主催 公益社団法人・福島原発行動隊 
▽内容
 講演 
   「原発事故とは」  伊藤 邦夫 (行動隊前理事長 東大名誉教授 専攻・金属材料学)
   「あの時、現場では」井出 寿一 (元福島県川内村総務課長)
 語り合い
   「どのように放射線被ばくに備えたらよいか」
     上岡直見 (『原発避難計画の検証』合同出版刊 著者)
     北村俊郎 (『原発推進者の無念―避難所生活で考え直したこと』(平凡社新書 著者)
     藤原 守 (元大阪大学准教授 大阪大学核物理研究センター協同研究員)
 司会・進行 安藤 博 (行動隊理事長)
▽問い合わせ・連絡先
 大阪:中川吉基 070-5022-5130 yoshi.nakagawa@ymobile.ne.jp
 東京:杉山隆保 090-5341-1169 nora@cityfujisawa.ne.jp 

「おおすみ事件」報告集会の記録 2

1月28日に行われた集会の記録を続けて掲載する。

おおすみ事件国家賠償裁判の現状
田川俊一弁護士 報告


 広島湾から安芸灘に出る地図を見ますと、阿多田島という島があります。阿多田島は有名な厳島神社のある宮島の南にある島です。この少し東で衝突が起きたわけです。ずっと南に下がると大竹市の沖に甲島、ここに向かって「とびうお」は釣りに行ったわけですので、阿多田島の東からはまっすぐ行くと釣場に着きます。南に向かっていた船が、なぜ西に変針しなければならないのか。
 運輸安全委員会がAISをもとに図を引いた推定航跡図があります。「おおすみ」の航跡はAIS情報で、ほぼ正しい。「とびうお」の航跡はこのとおりかどうか、実際にはわからないんです。「おおすみ」の乗組員がこう来たと言っているから、それを図に描くとこうなるということなんです。このまま進めばぶつからないのに、「とびうお」が右転したからぶつかったんだと。

 自衛艦と日本の民間船が衝突した事例ですけれども、1988年の「なだしお事件」、2008年の「あたご事件」、2014年の「おおすみ事件」、いずれも漁船がかんでいます。漁船と自衛艦の大きさの違いは一目瞭然です。
「おおすみ事件」では、「おおすみ」は長さ178メートル、「とびうお」は7.6メートル。基準排水量8900トンに対して総トン数5トン未満(重さではなく容積です)。この大きさの違いは、あとで発言をされる広島の皆川さんが模型を作っておられます。重さ8900トンの山のような船が、17ノットで走っているんですよ。そっちに向かって進んでいきますか。いったん事故があれば漁船がひとたまりもないのは当たり前なんです。衝突すれば被害者は常に漁船側になるということであります。
「おおすみ」は17ノットで走っていました。1ノットは時速1海里=1852メートルの速さです。時速17ノットは32キロくらいになりますか。なんでこんなに半端な数字を使うのかといいますと、地球の赤道上ひとまわり360度、それを60分で割ると1分が1852メートルになるということです。

「おおすみ事件」の海上保安部、地検、運輸安全委員会の判断など、日付順に述べます。海上保安部は事故のあと2014年6月5日に書類送検しましたが、我々から見ると妥当な見解です。「おおすみ」は「とびうおに対する見張りが不十分でその動静を十分に把握せず適時適切な操船を行わなかった過失」、「とびうお」は「周囲の見張りを怠り適時適切な操船を行わなかった過失」。周囲というと後ろを含めてですから、後方をを見ていなかったということです。「おおすみ」も「とびうお」もともに過失がある疑いで送検しています。つまり過失の競合ですが、過失の軽重は刑事裁判で判断すべきだと。
 そこで14年11月17日に、広島市の弁護士や市会議員、市民ら20人が広島地検に「おおすみ」艦長と航海長に対する告発状を出しました。これを出していないと不起訴になったときに検察審査会に申立ができないのです。どうも地検があまり積極的に動いてはいないのではないかとの疑いもありました。
 事故の1年後に出た運輸安全委員会の船舶事故調査報告書は、「とびうお」の全面過失の「可能性が高い」という結論を出しておるわけです。
 15年12月25日、検察は不起訴処分としました。
 16年1月15日、告発人らは検察審査会に審査申立をしました。
 16年2月29日、防衛省は事故調査報告書を作成しました。これは国交省の報告書を丸写ししているんです。自分に都合のいいことが書いてあるから当然だと思うんですが。
 16年12月18日、検察審査会は不起訴相当の議決をしました。検察の不起訴を追認したわけです。申立人は証人を呼べ、現場検証をせよ、申立人の意見も聞けと言っていたのですが、何もせずにいきなり結論を出しました。
 ここまで全部、国交省の報告書をもとに「おおすみ」は無罪だと言っていますので、あの報告書が諸悪の根源なんです。徹底的に批判しなければなりませんが、いま国賠請求裁判で証拠請求をしたりして追及しているところです。

 では、「おおすみ」の無過失はあり得るのか。
 海上保安部は過失の競合だと言っています。検察は「おおすみ」は無過失だと言っているわけですが、検事はその結論を出すうえでは関西の大学の航法を研究している先生などに意見を聞いたようです。漁船が近くで右転したらどうなるかと「とびうお」の右転を前提に聞く。すると先生は、陸上の飛び出しに近いから「おおすみ」は無過失だと答える。結論ありきでやっておると言えると思います。
 検察審査会の不起訴処分議決には、「疑わしきは被告人の利益に」とわざわざ書いています。「おおすみ」に疑わしき点があったということでしょうか。
「とびうお」の4人のうち生存する2人は、「とびうお」は曲がってはいない、「おおすみ」は後ろから来たと証言しています。前を向いて座っていた人は、私の前に「おおすみ」はいなかったと言っている。後ろを向いて座っていた人は「おおすみ」は後ろから来たと言っている。これらの証言はいっさい取り上げられていない。死の危険に直面した人が嘘を言うでしょうか。
 非常に残念なことに、「とびうお」の2人は事故で死亡、1人は病死、残った1人も入院中で、法廷で証言ができるかどうか。

 国家賠償請求裁判の進行状況について。
 訴状は16年5月25日に出したんですよ。やっと9月20日の第1回口頭弁論になって、自衛隊側は追って次回に答えるという。この答弁書は中身はわずか1枚ですよ。まともに裁判をするつもりは全然ないんです。第2回が11月15日、第3回が17年1月24日、次はなんと4月18日です。自衛隊側の時間稼ぎです。
 たくさん釈明を求めたいんですが、いま2点にしぼって釈明を求めているのは、ひとつは衝突時刻はいつなのかということです。海の事件では衝突時刻がいつだったかからスタートするんです。陸上の事故なら、どこで衝突したのか、交差点の中か外か、信号は赤か黄かが問われて、衝突時刻そのものはあまり問題にならない。だけど海の事件では5秒違ったら場所が違ってくる、衝突の態様も違ってまいります。8時00分といいますが、5秒早ければ「おおすみ」が汽笛も鳴らした、速力も落とした、みんな衝突寸前のことになる。5秒は大きな違いです。ところが自衛隊は運輸安全委員会の報告書に8時00分と書いてあるから8時00分だと言っている。自分の船が衝突して1年も2年も経って、わからないはずがないんです。それを発表しないんです。
 2点目に釈明を求めたのは、「おおすみ」は速力を2度にわたって落としたと言いますが、第1戦速の17.4ノットから衝突5秒前が17.3ノット、0.1ノットしか落ちていないんです。17ノットで走っている船が0.1ノット落としたとわかりますか。乗っている人もわからないですよ。せいぜい3ノットくらい落とさないとわからないです。
「おおすみ」は可変ピッチプロペラですから、ピッチを変えることによって前後進ができるんです。普通のプロペラだと固定されていますから、いったん止めて逆に回さないと後進にならない。「おおすみ」は簡単に後進にできるのに、そういう措置をまったくとっていない。
 私の報告はそんなところです。


栗栖紘枝さん(原告)あいさつ

 寒い日にたくさんのみなさまにお集まりいただき、ありがとうございます。
「とびうお」は阿多田島に向かったことになっていますが、あの港はよその船は前から連絡をしていないと入れないんです。その日にすぐ入ることのできない港なんです。
「とびうお」はきれいに残っているんですよね。大きな船に飛び込んでいったら大破するはずですが、船はきれいなままでした。高森はとても慎重な人で、車のBライセンスも持っている人ですから、そんなゾウがアリに向かっていくような、そんなことをするはずがないんです。
 亡くなられた方の分まで、裁判でがんばっていきたいと思っております。


皆川恵史さん(真相究明を求める会)あいさつ

 私はもと広島の市会議員をやっておりまして、瀬戸内海の自然と安全を守るという観点からの質問も何回かやっています。海が好きなものですから。
 今回の事故が起きたのが3年前の1月15日。これは大変だということで、当時は共産党は党大会をやっておりまして、広く活躍されていた仁比聡平さんにすぐ連絡をとって、大会の会場から広島に来ていただいて、空港からその足で岩国の病院にお見舞いに行っていただきました。
「とびうお」に乗っていたのは4人ですが、寺岡さんだけがいま生存されています。伏田さん、高森船長、大竹さん、この3人はもう故人になってしまったんです。
 これはやはり大運動をやらないけんということで呼びかけまして、「被害者を支援し真相究明を求める会」を立ち上げました。本当に初めてのたたかいで手探り状態だったんですけれども、今日まで来ることができましたのは、被害者の方々のがんばり、東京から両先生のご支援があったればこそと。それと毎年広島では平和大会が開かれるものですから、平和大会の会場で署名を訴えたのが非常に大きくて、そのあと全国から署名が届きました。こういう皆さん方の支えがあったからこそ今日までがんばってこれたと思っています。
 今新たな段階に直面していると思っています。相手が相手です。国を相手にたたかう、権力の最たる自衛隊を相手にたたかうということで、なだしお事件やあたご事件を見ておりましても、何年もかかって決着しておりますけれども、いま私たちは何年がんばればいいんだろうかと思うんですけれども、とにかく今のまま放っていたら事故の原因もあいまいなままになると思いまして、これからもがんばっていきたいと思います。
 広島湾の地図を見るとおわかりのように、広島市の前の海には無数の島が点在しております。広島湾をはさみまして東側が岩国基地、西側は呉基地があるんです。ですから広島湾の出口のところ両側に、かたや米軍基地、かたや自衛隊基地と。
 島が多いだけではなくて、広島湾は昔から牡蠣の産地でありまして、ほとんどのところに牡蠣イカダが浮かんでいるんです。広島湾の海上の事故でいちばん多いのは牡蠣イカダに関連した事故です。ロープを引っかけて船が転覆したとか。あと広島周辺の島にはそれぞれフェリーが走っております。プレジャーボートは全国で約19万隻あるらしいんですが、その約1割が広島にに集中しているということで、プレジャーボートが行き交っている。それから三菱造船とか造船所がありまして、大型船もかなり出入りしている、そういう海です。
 自衛隊呉基地を出た艦船というのは外洋に出るためにどう走るかといいますと、音戸瀬戸は水深が浅くて通れません。早瀬大橋の下も浅くて通れないです。ですから呉基地を出た船は広島方面に向かわざるを得ないんですね。これが潜水艦基地にもなっています。潜水艦が10隻ここに配置されています。夜、釣りをしとってぼおっと空が明るいので見えるんですけれども、いきなり目の前に潜水艦が浮上してぎょっとしたことがあるんですけれど、非常に気持ちが悪いです。
 そういう意味では危険がいっぱいの海になっております。県議会でも広島市、呉市、廿日市市、岩国市の市議会でもこの問題を採りあげて、行政としても対応するよう要請しました。全部、門前払いになって、一時は元気をなくしておったんですよね。ここまでやってもなかなか扉が開けんものですから。挙げ句の果てはもう刑事裁判はできないということになりまして、みんなしょげたですよ。マスコミの記者もさっと潮を引くように来んようになって。というところに両先生や広島の弁護団のみなさんの力もありまして、刑事がだめなら民事裁判を通じて白黒に迫っていこうと、こういうたたかいをやろうじゃないかということになって、今日に至っています。
 白黒をつけるというのがどこまでできるかということで、相手側は証拠を出して来たし、資料をもとに追及をしていく。その土俵が見えてきたかなという状況です。これからはお互いの論点を整理して、こちらからは「おおすみ」の艦長や航海長の証言を求めて、とにかく相手側を法廷に引っ張り出すということができたら、もっとマスコミも注目するんじゃないかと思いますが。
 そういうことで、これからもがんばっていきたいというふうに、ご支援をお願いしたいと思っています。

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